【NQNニューヨーク=横内理恵】21日のニューヨーク外国為替市場で円相場は反落し、前日比15銭円安・ドル高の1ドル=108円90銭~109円00銭で取引を終えた。IHSマークイットが21日に発表した5月の米購買担当者景気指数(PMI)速報値が過去最高だった。米国景気の強さが改めて意識され、対主要通貨でドルが買われた。
PMIは68.1と好不況の境目である50を大幅に上回った。新型コロナウイルスワクチンの普及を受けてサービス業PMIの回復が鮮明だった。製造業PMIも市場予想を上回った。
PMI発表後に一時、米長期金利が小幅に水準を切り上げ、円売り・ドル買いを誘った。米株式市場で主要株価指数が上昇して始まったことも低リスク通貨とされる円の売りを誘った。
円は下げ渋る場面もあった。中国政府が暗号資産(仮想通貨)ビットコインに関する規制を強化する方針を発表し、ビットコインが1割あまり下落した。投資家心理を左右しやすくなっているビットコインの下落を受け、米株式市場ではナスダック総合株価指数が下げた。リスク回避から円にも買いが波及した。
円の安値は109円00銭、高値は108円69銭だった。
円は対ユーロで反発し、前日比35銭円高・ユーロ安の1ユーロ=132円65~75銭で取引を終えた。
ユーロは対ドルで反落し、前日比0.0050ドル安い1ユーロ=1.2175~85ドルで終えた。ユーロ圏のPMIも市場予想以上に改善したが、欧州景気の回復期待からユーロ買いが続いていたため、週末を前に利益確定や持ち高調整の売りが出た。
ユーロの安値は1.2161ドル、高値は1.2210ドルだった。
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