欧州連合(EU)の専門機関、欧州疾病予防管理センター(ECDC)は2日、オミクロン株による感染が欧州で今後数カ月以内に感染者の過半数に至る可能性があるとの予測を示した。欧州で広がっているデルタ株と比べても増殖しやすいとみられるという。 ECDCによると、オミクロン株は1日時点で、EUと欧州経済地域(EEA)の域内では13カ国70人の感染が確認されたが、いずれも無症状か軽症だという。ECDCはオミクロン株の感染力や免疫を回避する性質などについては「非常に不明確」としつつも、ワクチン接種による効果を減らす可能性が高いと指摘。感染拡大を遅らせるには、ワクチンのほか、換気や手洗い、マスク着用などの徹底が必要だと呼びかけた。 一方、各国が実施している入国規制については、定期的に見直すべきだと提言。市中感染が増えていることから、数週間で移動規制の効果は激減するとの見通しを示した。ECDCのアンドレア・アモン所長は声明で「これまでに入手したエビデンスは限られているが、感染拡大を遅らせるには重層的な対策が必要だ」と述べた。【金子淳】
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