29日の米株式相場は上昇。S&P500種株価指数は終値ベースでの最高値を更新した。ただ企業決算と米国内総生産(GDP)統計を消化する中で、日中は不安定な展開となった。1-3月(第1四半期)の米実質GDP速報値は、前期から伸びが加速した。
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アップルは一時の上げを消し、マイナス圏で終了。1-3月(第2四半期)決算は極めて好調だったものの、半導体不足の影響で成長ペースの維持が難しくなるとの懸念が広がった。フォードとイーベイは業績見通しが嫌気され値下がり。一方でフェイスブックは大幅高となり上場来高値を付けた。売上高が予想を上回ったことが好感された。
半導体不足、アップルやホンダにも波及-自動車、ハイテクに影響拡大
S&P500種は午後に一時下げに転じる場面もあった。ハイテク銘柄中心のナスダック100指数は3日ぶり反発。この日は一部決算が景気回復の兆候に影を落とす内容となったことで市場に慎重な見方も広がり、相場の変動が大きくなった。米GDP速報値は前期比年率6.4%増だった。先週の新規失業保険申請件数は減少し、前週に続いて新型コロナウイルス感染がパンデミック(世界的大流行)となって以降最少となった。
米GDP、1-3月速報値は6.4%増に加速-個人消費が記録的伸び (1)
インディペンデント・アドバイザー・アライアンスの最高投資責任者(CIO)、クリス・ザカレリ氏は「これまでに見られた好調な決算が中長期的な景気・企業利益の拡大局面の始まりだと捉える人と、現在が成長のピークで相場がここからさらに上昇する可能性は低いと考える人との綱引き状態に見える」と分析した。
S&P500種は前日比0.7%高の4211.47。ダウ工業株30種平均は239.98ドル上昇し34060.36ドル。ナスダック総合指数は0.2%上昇。
米国債は下落したが、午後に下げを縮めた。5年、10年、30年債の利回りは一時、13日以来の高水準を付けていた。10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.63%。
外国為替市場ではドルが堅調。主要10通貨の大半に対して値上がりした。インフレ期待の強まりや米GDP統計を受けて、米10年債利回りが上昇したことが手掛かり。
主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%未満上昇。ドルは対円で0.3%高の1ドル=108円93銭。ユーロは対ドルでほぼ変わらずの1ユーロ=1.2121ドル。
ニューヨーク原油先物相場は3日続伸。1バレル=65ドルを上回り、3月半ば以来の高値となった。米国や中国など主要市場での需要増加に対する楽観が広がった。米国の主要都市がロックダウン措置を解除しつつあるほか、英国では自動車燃料の販売が昨年夏の水準に近づきつつある。中国でも5月1日からの労働節連休で旅行が記録的水準になると予想されており、消費が増える可能性がある。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物6月限は1.15ドル(1.8%)高の1バレル=65.01ドルで終了した。ロンドンICEの北海ブレント6月限は1.29ドル高の68.56ドル。両先物ともに3月15日以来の高値となった。
ニューヨーク金スポット相場は下落。前日のFOMC会合終了以降の上げを消した。米国債利回りが上昇したことから、利子を生まない金は圧迫された。ドルが上昇したこともドル建ての金の需要減退につながった。
ニューヨーク時間午後2時56分までに、スポット価格は前日比0.5%安の1オンス=1773.57ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は0.3%安の1768.30ドルで終えた。
原題: Stocks Climb in Volatile Trading on GDP, Earnings: Markets Wrap(抜粋)
Treasuries Pare Drop That Pushed 10-Year Yield to Two-Week High
Dollar Gains as Yields Jump on Inflation Fears: Inside G-10
Oil Climbs Above $65 as Car-Fuelled Demand Sparks Recovery
Gold Erases Post-Fed Gains as Treasury Yields Tick Higher
(第4段落にコメントを加え、更新します)
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