29日午前の東京株式市場で日経平均株価は小幅続落し、前引けは前日比27円56銭(0.10%)安の2万8792円53銭だった。前日発表の米アップルの決算内容やアドテストの今期業績見通しに警戒感が広がり、ハイテク株の一角に売りが出た。下げ幅は一時300円を超えた。
米アップルや米アマゾン・ドット・コムが28日の通常取引終了後に発表した2021年7~9月期決算の内容を嫌気して、日本時間29日午前に米ナスダック先物は下落。東京市場でもハイテク株はさえない値動きが目立った。アドテストは今期の利益見通しが市場予想に届かず、売りが膨らんだ。
週末の衆院選投開票や来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に、海外勢から先物にポジション調整の売りも出た。市場では「自民党が単独過半数を維持できなければ、政権の不安定化が意識される」(マネックス証券の広木隆チーフ・ストラテジスト)との指摘がある。
もっとも、売り一巡後は下げ渋って日経平均は上げる場面もあった。国内で発表が続く主要企業の4~9月期決算では、大幅な増益や上方修正を発表する企業も相次いでいる。前日に決算を発表したキーエンスやソニーGには好感する買いが膨らみ、投資家心理を支えた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は続落した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆5709億円、売買高は7億5404万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1242、値上がりは824、変わらずは114銘柄だった。
アルプスアルや日野自、サイバーが下落。パナソニックも売られた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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