ファイザーは95%の有効性を最終確認した=ロイター
【ニューヨーク=野村優子】米製薬大手ファイザーは18日、開発中の新型コロナウイルスのワクチンについて95%の予防効果を確認したと発表した。数日以内に米食品医薬品局(FDA)に緊急使用許可を申請する。FDAの審査期間は数週間程度とみられ、承認されれば年内にもワクチンが実用化される。
同社は9日に臨床試験(治験)で予防の有効性が9割を超えたとする初期データを公表していた。その後に治験の症例が追加され、最終的に95%の有効性を確認した。現時点で重大な副作用は出ていないという。
ファイザーが独ビオンテックと共同開発するワクチンは「メッセンジャーRNA(mRNA)」という遺伝子を使ったもの。ウイルスの遺伝子情報の一部を体内に取り入れ、人の細胞でウイルスの部品をつくり免疫反応が起きる仕組みだ。mRNAを用いたワクチン開発では、米製薬の新興企業のモデルナも16日、最終治験で94.5%の効果があったと発表した。
ファイザーは年内に最大5千万回分、21年には最大13億回分のワクチンを製造する計画だ。米国に最大6億回分、欧州連合(EU)に最大3億回分、日本に1億2千万回分を供給することで合意している。
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