回転寿司チェーン「くら寿司」のオンライン予約を受け付けている「EPARK」は、「Go To Eat」キャンペーンのポイント付与の対象になる予約受付を、11月16日午後2時59分をもって終了した。
くら寿司では付与されたポイントを使ってオンライン予約をすると、またポイントが付くことから「無限くら寿司」と話題になっていたものの、10月19日のスタートから1カ月も経たないうちに終了となった。
「Go To Eat」キャンペーンには、予約サイトを使いオンライン予約をすることによってポイントが付与されるオンライン飲食予約事業と、プレミアム付き食事券を都道府県単位で販売する食事券事業がある。
このうちオンライン飲食予約事業は10月1日にスタートした。しかし、11月13日に農林水産省が「11月11日時点で5000万人以上の予約、ポイント付与額に換算すると400億円以上になりました。近日中には予約が予算616億円に達する見込みであり、各サイトにおいて、近日中に順次、Go To Eatのポイント付きの新たな予約はできなくなります」と発表。その後、対象となっているサイトには、予約が集中したとみられている。
「くら寿司」では予約サイトのEPARKを使用して、10月19日からオンライン飲食予約事業に参加。ディナーの場合、2人以上の予約で1人あたり税込1000円以上の飲食をすれば1000円分のポイントが付き、このポイントを使ってオンライン予約で食事をするとまたポイントが付くことから、「無限くら寿司」と呼ばれ大きな話題になっていた。
だが、「Go To Eat」の予算が上限に達したことで、スタートから1カ月もたたないうちに予約の受付を終了した。ポイントはすでに受け付けた21年1月31日までの予約に対して付与される。
”無限かっぱ寿司”も終了
回転寿司チェーンではカッパ・クリエイトが運営する「かっぱ寿司」でも、10月30日利用分からオンライン飲食予約事業に対応。「くら寿司」と同様に、得られたポイントでオンライン予約をして飲食するとポイントが付与されていたものの、「かっぱ寿司」が利用していた予約サイトの「ホットペッパーグルメ」は11月15日午前2時をもってポイント付与対象の予約を終了している。
11月16日午後5時現在で、「Go To Eat」のオンライン飲食予約事業に参加している13社15サイトのWebサイトを確認すると、EPARKとホットペッパーグルメのほか、「ぐるなび」や「食べログ」など合計9サイトが、すでにポイント付与対象の予約受付が終了したことを告知している。
オンライン飲食予約事業は、小規模な飲食店にとっては予約サイトに加入し、サイトに送客手数料を支払わなければならないなど参加するためのハードルが高く、参加した店舗は限定的だった。また大手の飲食チェーンでも、通常予約を受け付けていない業態では、オンライン飲食予約事業への参加を見送る企業が多かった。
「Go To Eat」のオンライン飲食予約事業には、616億円という多額の税金が投入されている一方、この恩恵を全ての飲食店と消費者が得られるものになっていない点には批判の声もあがっている。本来救済されなければならない飲食店に対してメリットが行きわたっていない現状は疑問視せざるを得ない。
著者プロフィール
田中圭太郎(たなか けいたろう)
1973年生まれ。早稲田大学第一文学部東洋哲学専修卒。大分放送を経て2016年4月からフリーランス。雑誌・webで警察不祥事、労働問題、教育、政治、経済、パラリンピックなど幅広いテーマで執筆。「スポーツ報知大相撲ジャーナル」で相撲記事も担当。Webサイトはhttp://tanakakeitaro.link/。著書に『パラリンピックと日本 知られざる60年史』(集英社)
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