ホンダは11月19日、軽自動車『N-ONE』を全面改良して20日に発売すると発表した。2012年11月登場の初代以来、丸8年ぶりのフルモデルチェンジとなった。月間2000台の販売を計画している。
外観はほぼ初代のデザインを引き継いでの全面改良となった。開発責任者である四輪事業本部ものづくりセンターの宮本渉氏は「安心して長く乗れ、愛着をもてるN-ONEならではのタイムレスデザインにした」と説明した。一方で、プラットフォーム(車台)やエンジンなどのパワートレインはすべて刷新し、パーキングブレーキは電子式を採用した。
スポーティータイプの「RS」には軽自動車で初めてターボエンジンでの6速MT(手動変速機)を設定している。安全運転支援技術では最新の「ホンダセンシング」を全車に標準搭載し、渋滞時も対応するアダプティブクルーズコントロール(ACC)など10項目の機能をもたせた。6速MTにも軽自動車で初のACC(一定の速度範囲)と車線維持支援システムを採用している。また、乗車前に後席ドアを明けた場合、降車時にメーターに荷物などの置き忘れを注意する表示を行う機能も軽自動車で初採用した。税込み価格は159万円台から202万円台。
東京都港区の本社で開いた発表会に出席した寺谷公良日本本部長は、同社の軽自動車Nシリーズについて「多様な日本のニーズに応えるべく展開してきた。N-ONEの刷新でホンダらしい強いラインアップができた。国内70万台の安定販売をめざし、事業展開していきたい」と語った。
ターボと6速MTによるRSについては「これまでのN-ONEのお客様から是非というご要望をいただいていたので、お応えしたいという思いがあった」と、ユーザーのリクエストがきっかけになったと明かした。また、軽自動車でも人気が高まっているSUVタイプの開発については「市場動向を慎重に見て、益々拡大すると見極めができたら考えたいと思う」と述べるにとどめた。
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