新型コロナウイルスの影響を受け、停止していた大型クルーズ客船の国内営業運航が2日、再開された。神戸港からは、商船三井客船の「にっぽん丸」(2万2472トン)が全国の再開第1号として出航。「ダイヤモンドプリンセス」などの集団感染を教訓に安全対策に万全を期し、新たな船旅の一歩を踏み出した。(横田良平、中村有沙)
神戸港発着のクルーズ船運航は約9カ月ぶり。神戸ポートターミナル(神戸市中央区)には午前9時半ごろから、荷物を持った乗船客がやって来た。混雑を避けるため、乗客は宿泊する部屋のタイプによって集合時間が分けられた。
初のクルーズ旅行という自営業の男性(54)=大阪市=は「再開後、最初の船に乗ってみたかった。事前にPCR検査も受け、安心して乗れる」と声を弾ませた。多くのクルーズを楽しんできた神戸市中央区の男性(77)は「これからも船でいろんな場所に行きたい。今回はコロナ禍の船の様子を見てみようと思った」と話した。
感染防止のため、ターミナルはPCR検査を受けた乗船客と一般客の出入り口や通行場所を分離。当日、体調が優れない客は乗船を断る措置を取った。
船内ではモニターに浴場の混雑具合などを映し出して「3密」を回避する。レストランなどではQRコードを活用し、仮に感染者が出た場合に近くにいた人を確認できるようにした。
第1便は定員250人に対し100人程度の乗船だったが、キャンセル待ちのプランもあり予約は上々という。商船三井客船の山口直彦社長は「運航再開は感慨深い。安全対策とクルーズの楽しさの両立へ、実績と信頼を少しずつ積み重ねていければ」と話す。
神戸港を管理する神戸市も、船内で感染者が出れば市保健所と連携して迅速に対処する。運航は再開したが年内の入港は40隻程度と、阪神・淡路大震災時以来の低水準になる見通し。市の担当者は「渡航規制もあり、外国船はすぐには戻らない。まずは国内で、現状の対策が万全かを確認していきたい」としている。
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