1日前場寄り付きの東京株式市場で日経平均株価は続落して始まり、前日に比べ90円ほど安い2万9300円台後半で推移している。前日の米株式市場で主要3指数がそろって下落したことを受け、東京市場でも投資家が運用リスクを回避する姿勢を強めている。幅広い銘柄に売りが出て、下げ幅は一時240円を超えた。
前日の米株式市場ではダウ工業株30種平均が反落した。米連邦政府の債務上限引き上げをめぐって与野党の交渉が難航しており、相場の重荷となった。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は5日続落し、東京市場でも投資家心理の重荷となっている。
売り一巡後は下げ渋っている。日経平均は朝方に2万9300円を下回り、取引時間中としては9月3日以来の安値水準となった。前日までの4営業日で800円近く下げており、値ごろ感が出たと見られた銘柄には買いが入りやすい。
取引開始前に日銀が発表した9月の全国企業短期経済観測調査(短観)では大企業・製造業の業況判断指数(DI)がプラス18と、QUICKがまとめた市場予想の中央値(プラス13)を上回った。大企業・非製造業のDIや大企業・全産業の2021年度の設備投資計画も市場予想を上回る結果だったことから、株価の底堅さにつながっている面もある。
きょうから日経平均の採用銘柄となった任天堂、村田製、キーエンスはそろって下げている。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はいずれも続落している。
SUMCOが大幅安。住友化や三井化学が下落し、双日や三菱商も売られている。一方、楽天グループが高い。商船三井や川崎汽は上昇している。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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