【NQNニューヨーク=古江敦子】17日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続落し、前日比210ドル22セント(0.6%)安の3万3823ドル45セントで終えた。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で2023年に2回の利上げ予想が示され、景気過熱やインフレを見込んだ取引を手じまう動きが広がった。素材や金融など景気敏感株に売りが強まった。半面、長期金利の低下でハイテク株は上昇した。
17日は金や銅、原油など商品先物相場が総じて下落し「リフレトレード」が後退した。米株式相場でも素材やエネルギー株が売られ、化学のダウが3%安、石油のシェブロンは2%安となった。商品価格の上昇や景気回復を期待して買われてきた建機のキャタピラーが4%下げ、工業製品・事務用品のスリーエムや航空機のボーイングも売られた。
債券市場では年限の短い2年物国債を売って10年や30年物国債を買う動きが広がり、利回り曲線の平たん化が進んだ。米長期金利の低下による利ざや縮小の思惑からゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなど金融株が売られた。ダウ平均の下げ幅は一時400ドルを超えた。
一方、金利低下の局面で買われやすい高PER(株価収益率)のハイテク株が買われ、ソフトウエアのマイクロソフトやスマートフォンのアップルが上昇した。市場では「4~6月期決算発表を来月に控え、好業績を見込んでハイテク株に資金が移動している」(ナショナル・ホールディングスのアート・ホーガン氏)との指摘もあった。
ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反発し、前日比121.666ポイント(0.9%)高の1万4161.350で終えた。14日に付けた過去最高値(1万4174)を上回る場面もあった。ネット通販のアマゾン・ドット・コムや交流サイトのフェイスブックなど主力ハイテク株が上昇した。
アナリストが目標株価を引き上げた画像処理半導体のエヌビディアが5%上げ、上場来高値を付けた。データセンター市場でのシェア拡大が期待されたアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)は6%高で終えた。
通信ソフトのトゥイリオが8%高、ネット通販支援のショッピファイが6%高で終えるなど、景気敏感株に比べ出遅れていた新興のグロース(成長)株を買い上げる動きも目立った。
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