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格安民間PCR検査場が相次ぎオープン 「陽性の疑い」が出た場合の注意点(2020年12月27日)|BIGLOBEニュース - BIGLOBEニュース

新型コロナウイルスに感染しているかどうかを調べるPCR検査を格安で受けられる民間施設が東京都心を中心に相次ぎ開設されている。公費ではなく、自費で検査を受ける場合、これまでは数万円もかかっていたが、数千円程度で可能となり、帰省や出張を前に感染しているか知りたいという人たちが殺到している。

東京・新橋駅の近くに2020年12月4日にオープンした「新型コロナPCR検査センター」の前には連日、長い行列が途切れず続いている。センターは工務店事業を展開する木下グループ(新宿区)が運営し、費用は個人の場合、1人3190円(税込み、以下同)。ウェブサイトなどで受け付ける完全予約制だ。利用者は店舗に足を運び、自分で唾液をとって提出する。所要時間は3分程度で、検査結果は翌日、本人にメールで通知されるという。

首都圏のほか地方にも拡大する計画も

グループ内の医療法人が監修しているうえ、本業である工務店事業のノウハウを施設設置などに生かしたことで低価格が実現できたという。

「少しでも安心できる日常生活を送れるような環境作りに貢献したい」としている。

高齢の親が待っている実家に帰省したいという人や、出張などで遠出をする会社員など、必要に迫られて検査を望む人が多いという。新宿・歌舞伎町に2号施設を出しており、首都圏のほか地方にも拡大する計画だ。

また、理化学研究所から発したベンチャー企業、ダナフォーム(横浜市)は10日、東京駅のそばに検査センターをオープンした。検査費用は1980円で、木下グループよりさらに低価格だ。理研などが開発した手法や試薬などを用いることで、低価格や迅速性につながったという。検査結果は翌日に通知するが、当日に通知するクイック通知(9900円)も可能だ。また、ソフトバンクグループも、自宅などで唾液を採取し、検査センターに送付する検査事業(税別、配送料等別で2000円)を9月から実施している。

公的な検査の場合との違い

日本では、医師が症状などから検査が必要と判断したり保健所から濃厚接触者と言われたりした場合などについての検査は全額公費で負担している。だが単に「感染しているかどうか心配」「取引先に感染していないことを証明してほしいと言われた」などといった場合は、自費で検査をする必要がある。通常、これまでの自費検査では2万〜4万円程度の費用が必要で、経済力のある大企業やプロスポーツ選手などに限られていた。このためイベント興業関係者などからは「もっと手軽に検査できさえすれば、経済活動はもっとまわるはずだ」などの声も上がっていた。

格安検査の広がりはこうした声に応えるものでもある一方、問題点も指摘されている。PCR検査ではそもそも、感染していても誤って陰性と判定される「偽陰性」や逆の「偽陽性」になる可能性があるのに加え、自費検査では陽性の疑いと判定されても、公的な検査とは違って、保健所に届け出をしないでも済むことも問題だ。厚生労働省も「自費検査で『陽性』が疑われる結果の場合は、医療機関に相談してほしい」と呼びかけている。

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