債券市場では超長期債が下落。米国の長期金利が時間外取引で上昇したことに加えて、来週に30年国債入札を控えて、売り圧力が掛かった。利回り曲線のスティープ(傾斜)化への警戒感が根強いとの見方も出ていた。
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市場関係者の見方
岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジスト
- 押し目買いスタンスは変わらないが、来週に10年と30年の入札を控えており、年明けの米長期金利の動向も気になる
- 足元の景気悪化と将来の景気回復期待がぶつかり合う中、米国の金利上昇懸念は払しょくされておらず、日本もそのリスクは多少意識されている
- 日本銀行の金融緩和姿勢は明らかだが、イールドカーブの多少のスティープ化を容認してくるような気配も感じられ、株も堅調となれば、上値を追うのはしんどい
みずほ証券の松崎涼祐マーケットアナリスト
- 先物の値幅も小さく閑散で、超長期債も目立って売られている感じはないが、あえて言えば、来週の30年入札が意識されてきたということか
- 今の金利水準が低過ぎるのも事実で、引き続きスティープ化懸念はある
- ちょっとブルフラット(平たん)化が進んでもすぐに戻ってくる一方、海外金利の上昇などスティープ化の材料には反応しやすい
1月の日銀オペ方針
- 残存1-3年の買い入れ額のレンジを 引き下げ
- 岡三証券の鈴木氏
- 買い入れ額が相対的に多めだった上、海外投資家の需要も回復してきたためとみられるが、将来的にカーブの正常化を考えているかもしれない
- みずほ証券の松崎氏
- このタイミングの減額は驚きだったが、いくつか締まっている銘柄もあり、需給調整の一環ぐらいの話で、あまり大きな意味はないのではないか
背景
新発国債利回り(午後3時時点)
2年債 | 5年債 | 10年債 | 20年債 | 30年債 | 40年債 | |
-0.125% | -0.115% | 0.015% | 0.395% | 0.645% | 0.690% | |
前日比 | +0.5bp | 横ばい | 横ばい | 横ばい | +0.5bp | +1.0bp |
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