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東京証券取引所で大納会 ことしは記録ずくめの1年に - NHK NEWS WEB

年末としては31年ぶりの高値となったことしの日経平均株価。新型コロナウイルスの感染拡大で一時、大きく下落しましたが、その後はV字回復を遂げ、その値動きをジェットコースターに例える市場関係者もいるほどでした。

ことしの日経平均株価は2万3000円台からのスタートでした。投資家の間では当初、新型コロナウイルスの影響は強く意識されず、株価は1月半ばに2万4000円台に上昇。

しかし、その後新型コロナウイルスの感染が拡大し、世界的に人やモノの動きが制限されると、金融市場では世界経済の先行きに対する悲観論が一気に広がりました。

2月24日にはニューヨーク株式市場でダウ平均株価が1000ドル以上値下がりすると、25日の東京市場でも終値で780円余り下落。

3月に入ってからは、1日で1000円以上値下がりする日もあったほか、中旬には1週間の値下がり幅が3300円を超えました。1週間の下落幅としては1987年のいわゆるブラックマンデーの週の下げ幅を超えて、過去最大となりました。3月19日の終値1万6552円83銭は、ことしの最安値です。

こうした状況に各国の中央銀行は危機感を強め、相次いで大規模な金融緩和に踏み切ります。

アメリカのFRB=連邦準備制度理事会は3月の臨時会合で、政策金利を1%引き下げて事実上のゼロ金利政策を導入。

直後に日銀も金融政策決定会合を初めて前倒しで開き、多くの株式をまとめて作るETF=上場投資信託の買い入れ額を倍増させるなど、金融市場に大量の資金を供給することを決めました。

また、各国の政府が巨額の財政出動によって経済を下支えする姿勢を鮮明にしたことで、金融市場は次第に落ち着きを取り戻していきます。日経平均株価は4月30日に終値で2万円台を回復。

6月中旬には、新型コロナウイルスの感染の第2波への懸念から、1日で700円以上値下がりする局面もありましたが、欧米でワクチンの開発が一段と進むという期待感もあって株価は上昇傾向を強め、9月3日には2万3465円53銭まで上昇しました。半年余りで、株価が急落する前の水準を取り戻したのです。

11月には、アメリカの大統領選挙で民主党のバイデン氏が勝利する見通しとなり、6日に29年ぶりの高値をつけます。その後、アメリカの追加の経済対策の法案の成立にめどがつくと、投資家はさらにリスクを取る姿勢を強めました。

29日、日経平均株価は1日で700円以上上昇して2万7568円15銭となり、いわゆるバブル景気が終わったあとの最高値を更新し、30年4か月ぶりの高値となりました。

3月につけたことしの最安値と29日の最高値を比べると、値幅は1万1015円余りで、1990年以来、歴代2番目の大きさとなりました。

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