柴田秀並、伊藤嘉孝
三菱電機が鉄道車両用の空調設備の性能検査で偽装していた問題で、検査が適正と装うために、架空データを自動で作成する「専用プログラム」が使われていたことがわかった。検査結果を記す成績書の記載内容に違和感が出ないよう、自然な数値を導き出すために使われていたとみられる。偽装が組織的に行われていた疑いが強まった。
検査の偽装があったのは、空調設備を製造する同社の長崎製作所(長崎県時津町)。6月14日に社内で発覚した。冷暖房の性能▽消費電力▽防水▽寸法や耐電圧性能などの検査で、1985年ごろから偽装が続いていた。
複数の関係者によると、専用プログラムは複数の検査項目で使われていた。必要な検査を適正に行っていないのに、専用プログラムを使って適正に実施したかのような架空データをつくり、成績書に記入していた。適正な検査で実測したかのように見える自然なデータを導き出すための設定だったとみられる。検査そのものを行っていないのに、実施したように装ったケースもあった。
同社によると、問題が発覚し…
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