福島県三春町で昨年5月、男女2人をわざとトラックではねて殺害したとして、殺人罪などに問われた盛藤吉高被告(51)の裁判員裁判で、福島地裁郡山支部は24日、求刑通り死刑を言い渡した。小野寺健太裁判長は「長く刑務所に入っていたいとの動機は極めて身勝手。人命軽視が甚だしく、死刑はやむを得ない」と指摘した。弁護側は控訴する方針を示した。
判決によると、盛藤被告は昨年5月31日朝、同県郡山市の駐車場から盗んだトラックを無免許で運転、三春町の国道288号でトラックを時速60~70キロに加速させ、路上で清掃活動中の会社員橋本茂さん(当時55歳)と同三瓶美保さん(同52歳)をはねて救護措置を取らず、殺害するなどした。
判決は事件に至った経緯について、2日前に刑務所を出た盛藤被告が新しい人間関係や仕事に不安が募り、刑務所に戻りたいと考えたと指摘した。
公判は殺意の程度が争点となり、検察側が明確な殺意を主張した一方、弁護側は「死ぬかもしれない」という未必の故意にとどまると訴えた。
小野寺裁判長は、盛藤被告が2人をはねる直前にアクセルを踏み、トラックの前部が確実に当たるようハンドルを操作していたことなどから、殺意があったと認定。「人が死ぬ可能性が高いと認識しながら実行した点に人命軽視の度合いの強さが表れている」と述べた。
清掃ボランティアとして道路を歩いていた被害者2人の命を「理不尽に奪った」と非難し、計画性が高くなかった点を考慮しても死刑を回避すべきではないとした。
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