【NQNニューヨーク=戸部実華】22日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前日比68ドル61セント(0.2%)高の3万3945ドル58セントで終えた。22日午後の米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の議会証言で早期利上げを懸念させる発言がなく、株の買い安心感につながった。主力ハイテク株が買われ、ナスダック総合株価指数は過去最高値を更新した。
パウエル議長はインフレ率の高まりについて「一過性の供給制約が和らげばFRBの長期的目標に向けて低下していく」と指摘した。「新型コロナウイルス後の経済回復は長い道のりだ」とも述べた。冒頭証言は前日に草稿を公表済みで、新たな材料は出なかったが「改めてハト派姿勢を印象づけ、株買いを誘った」(インバーネス・カウンセルのティモシー・グリスキー氏)との声があった。ダウ平均は議会証言の質疑応答中に一時3万4000ドルを超え、この日の高値に上昇した。
早期の金融引き締めが景気を抑制するとの懸念が後退し、消費関連株や景気敏感株の一角が買われた。スポーツ用品のナイキやホームセンターのホーム・デポ、クレジットカードのビザが高い。化学のダウや石油のシェブロンも上昇した。
米長期金利の指標となる10年物国債利回りは一時1.46%と前日から低下したが、償還までの期間が短い中短期債利回りも低下し、利回り曲線の平たん化に歯止めがかかったことも投資家心理を支えた。長期金利低下で相対的な割高感が薄れ、高PER(株価収益率)銘柄にも買いが入った。主力ハイテク株が買われ、スマートフォンのアップルとソフトウエアのマイクロソフトがともに1%強上げた。
朝方に暗号資産(仮想通貨)ビットコイン価格が5カ月ぶりに一時3万ドルを割り込んだ。ただ、売り一巡後は3万3000ドル台に回復し、株式市場で好感されたとの見方もあった。
ナスダック総合株価指数は続伸し、前日比111.788ポイント(0.8%)高の1万4253.268とほぼ1週間ぶりに過去最高値を更新した。ネット通販のアマゾン・ドット・コムや動画配信のネットフリックスが高い。アナリストが目標株価を引き上げた画像処理半導体のエヌビディアも買われた。
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