H2Oリテイリングが、大阪府内や兵庫県内を中心に店舗展開している 関西スーパーマーケットを子会社化する方向で最終調整に入った。関西スーパーが発行する新株をH2Oが引き受ける案が有力で、週内にも発表する。事情に詳しい複数の関係者が30日、明らかにした。
ブルームバーグのデータによると、H2Oは関西スーパーの発行済み株式の10.02%を保有する筆頭株主。複数の関係者は、関西スーパーがH2Oの子会社を買収するために新株を発行し、H2Oが引き受けるとしている。H2Oの出資比率は過半以上とする方針だ。関西スーパーの時価総額は約420億円。
H2Oは傘下に阪急百貨店と阪神百貨店を保有しているほか、阪急オアシスとイズミヤなどの食品スーパーも展開している。生鮮食品や日用雑貨に強い関西スーパーを子会社化することでスーパーマーケット事業の強化につなげる。
複数の関係者によると、関西スーパーは6月、関東でディスカウントスーパー「オーケーストア」を展開するオーケー(本社・横浜市)から買収提案を受けた。ブルームバーグのデータでは、オーケーは関西スーパーの株式をすでに7.23%保有しており、子会社化で関西での商圏を確保する狙いがあった。
しかし、関西スーパーはオーケーの買収提案を拒否。H2Oを友好的な買収者(ホワイトナイト)として同社傘下での成長を目指すとの判断に踏み切った。オーケーの今後の出方によっては、関西スーパーを巡る買収合戦に発展する可能性もある。
ブルームバーグはH2Oと関西スーパーにコメントを求めたが、回答は得られていない。オーケーの広報担当者は、ブルームバーグの問い合わせに対して過去に買収提案をしたことはあるが、今年に入っていはしてないとしている。
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