米食品医薬品局(FDA)は23日、米 ファイザーと独 ビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスワクチンを正式承認した。米国での新型コロナワクチンの正式承認は初めて。デルタ変異株による感染が急増する中、今回の決定がワクチン接種の取り組み加速に寄与することが期待されている。
FDAは23日付 資料で、新型コロナ感染症(COVID19)予防のため同ワクチンを16歳以上に投与することを承認したと発表した。商品名は「コミナティ」となる。
バイデン政権は現在の感染抑制の取り組みにおいてワクチン接種拡大を優先課題としており、今回の承認により未接種者のワクチンへの信頼感が高まると期待している。
また大企業や大学、地方自治体の多くが正式承認を受け、ワクチン接種の義務化に踏み切る見込みだ。国防総省の報道官はFDAの発表後、同省が世界に展開する米軍人へのワクチン接種義務付けを推進すると表明した。
FDAによると、12歳から15歳に対する同ワクチン投与も、従来の緊急使用許可(EUA)の下で引き続き行われる。免疫力が低い人への3回目のブースター(追加免疫)接種もEUAで実施される。ファイザーは12-15歳についても年内に正式承認を申請する見込み。
発表を受けてファイザー株は一時5.4%高を付けた。終値は2.5%高。ビオンテックの米国預託証券(ADR)はいったん11.3%高に急伸後、9.6%高で終了した。
他のワクチンも今後、正式承認される可能性がある。モデルナは6月、18歳以上を対象とするコロナワクチンの生物製剤承認申請(BLA)手続きを開始したと発表したが、事情に詳しい関係者によると、まだデータの提出は完了していないという。ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は年内にBLAを開始する計画。
原題: Pfizer-BioNTech Covid Vaccine Wins Landmark U.S. Approval (3) (抜粋)
(背景や他のワクチンの見込みなどを追加して更新します)
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