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東京株式相場は大幅に反発した。米金融政策の引き締めペースは漸進的で世界経済は力強く回復するとの観測から、投資家のリスク回避姿勢が和らいだ。電機や自動車などの輸出関連、情報・通信、化学などを中心に東証1部銘柄の9割以上が上昇し、ほぼ全面高となった。
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市場関係者の見方
東洋証券の大塚竜太ストラテジスト
- 米国株が下げを取り戻したので、きょうの日本株はそれに沿った動き
- きのうは世界景気に対する敏感株として日本株が売られ、短期の投資家が下げのトレンドに乗った需給的な要因もある
- あす朝方にパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の証言を控えており、きのう下げ過ぎた分を買い戻した後は、それほど動きはなく高値圏で推移した
- 国内は材料が乏しいが、例えばワクチン接種1日100万回を確立できれば株価は落ち着き、7月後半から企業業績である程度回復を確認できれば、目先は日経平均2万9500円などの上値を追えるだろう
大和証券投資情報部の石黒英之シニアストラテジスト
- FRBの急速なタカ派転換が景気を冷やすとの懸念から株式は大きく下げたが、FRB執行部は火消しに回っており拙速な金融引き締めが景気を悪化させるリスクは後退し安心感が広がりつつある
- パウエル議長はタカ派的ではなく22日の下院特別小委員会の公聴会では物価は足元著しく上昇したが一時的と証言する予定で、発言力のあるニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁も、金融緩和の早期縮小を払拭(ふっしょく)するような発言をしている
- 今週は900社程度が株主総会を予定しており、総会後の配当支払いに伴う再投資も意識されやすい
東証33業種
上昇率上位 | 海運、倉庫・運輸、ゴム製品、建設、不動産、卸売業、医薬品、陸運、輸送用機器 |
下落なし |
背景
- FRB議長「インフレは目標に向け鈍化へ」-供給不均衡の解消で
- ニューヨーク連銀ウィリアムズ総裁:最近のインフレ率上昇は一時的な現象
- 米S&P500種株価指数は1.4%高-エネルギー・金融・資本財の上げ目立つ
- 米10年債利回りは1.49%と5ベーシスポイント(bp)上昇
- ニューヨーク原油先物は2.8%高の1バレル=73.66ドル-この1カ月で最大の上げ
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