日産自動車は11月24日、主力コンパクトカーの新型『ノート』をオンライ発表会で公開した。12月23日に発売し、国内市場での巻き返しにつなげる。シリーズ式のハイブリッド(HV)技術であるe-POWERのみの設定とし、電動化を推進していく。
新型ノートは3代目に当たり、12年9月に登場した2代目から8年3か月ぶりの全面改良となった。e-POWERは、排気量1.2リットルのエンジンと最高出力85kW(116PS)のモーターを組み合わせている。インバーターとモーターを刷新した第2世代のe-POWERであり、インバーターは燃費性能改善にもつながる30%の軽量化を図っている。モーターは出力で6%、トルクは10%向上させ、発進や中速域からの力強い加速性能につなげたという。
また、新型プラットフォーム(車台)の採用などによる静粛性やコーナリング時の安定性など「1クラスも2クラスも上の乗り心地を実現した」(開発責任者)とアピールしている。運転支援技術のプロパイロットではナビゲーションシステムと連携させ、カーブの大きさに応じて減速をサポートするといった「ナビリンク機能」を初採用した。当初はFFのみの3グレードで、価格(消費税込み)は202万9500円から218万6800円。12月には2モーターによる4WDモデルも発表する。
国内部門を担当する星野朝子執行役副社長は、ノートの新モデルについて「第2世代のe-POWERによりコンパクトカーの枠を超えた走りとクオリティーで、お客様の常識を覆す新しい価値をご提供する。日本で確実に成功させ、(中期計画である)日産Nextの着実な進展につなげていく」と、強調した。
また、e-POWERのみの設定としたこについては「ガソリン車があった方が量はたくさん出るかもしれないが、ゼロエミッションの世界をわれわれがリードしてつくるというのが日産のビジョン。電動化に集中していくうえでの象徴となるクルマとしてノートe-POWERを投入する」と話した。
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