菅政権「ワクチン一本足打法」の思考停止
優秀な経営者と評価される人ほど、いつも危機意識を持ちながら経営にあたっています。ですから、想定外のシナリオになったらどういった対応をしたらいいのか、前もって考えているのは、当然のことなのです。
翻って、我が国のトップである菅義偉首相の一連のコロナ対策を振り返ってみると、危機意識というものを持っている様子は皆無といっていいでしょう。「自らがそうなってほしい」と思うシナリオのみを信じ込み、それ以外のシナリオをまったく考えていないのは明白です。
菅政権の「無策」が続々と明らかになってきた photo/gettyimages
7月16日の記事『菅政権の「コロナ人災」で、これから日本全国で起きる「絶望」と「悲劇」のリアル』では、日本では米英よりデルタ株が広がる余地が大きく、ワクチン接種さえ進めば何とかなるという考えは、楽観的すぎると警鐘を鳴らしました。
実際に、東京を中心に感染爆発が起こり、医療崩壊が現実のものとなりました。
医療関係者のあいだでは「どうみても入院させなければならない人たちが、自宅療養を強いられている」という現状が相次いで報告されています。
今後は自宅で亡くなる人々が増えていくことが想定されるものの、それでも菅首相は「ワクチン接種の一本足打法しかない」という思考停止に陥っているようです。
ワクチン接種を進めれば選挙に勝てるかもしれないと、藁にもすがる思いなのでしょう。
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