20日前場の日経平均株価は前日比184円52銭安の2万7096円65銭と反落。朝方は、新型コロナウイルス感染拡大への懸念が根強く、売りが先行した。ただ、きのうの大幅下落で自律反発期待の買いも入り、上げに転じる場面もあった。一巡後は、再度軟化。株価指数先物売りを交えて下げ幅を拡大し、一時2万7034円58銭(前日比246円59銭安)まで下落した。円が強含むとともに中国・上海総合指数や香港ハンセン指数が安く、重しとなった。その後は下げ渋ったが、戻りは限定された。
東証1部の出来高は5億8571万株、売買代金は1兆3382億円。騰落銘柄数は値上がり867銘柄、値下がり1199銘柄、変わらず120銘柄。
市場からは「まさに4重苦だ。国内の新型コロナ感染者数はピーク更新中で、円高気味にある。日経平均と連動しやすいハンセン指数の下落や、米株のスピード調整的な動きも重しだ」(銀行系証券)との声が聞かれた。
業種別では、郵船 <9101> 、川崎汽 <9107> 、商船三井 <9104> などの海運株が下落。日産自 <7201> 、トヨタ <7203> 、ホンダ <7267> などの輸送用機器株も売られた。古河電工 <5801> 、住友電工 <5802> 、三菱マ <5711> などの非鉄金属株や、日本製鉄 <5401> 、JFE <5411> 、神戸鋼 <5406> などの鉄鋼株も軟調。INPEX <1605> などの鉱業株や、ENEOS <5020> 、コスモエネH <5021> などの石油石炭製品株も安い。SUMCO <3436> 、洋缶HD <5901> などの金属製品株も値を下げた。
半面、東電力HD <9501> 、東ガス <9531> 、大ガス <9532> などの電気ガス株が堅調。近鉄GHD <9041> 、京王 <9008> などの陸運株や、任天堂 <7974> 、アシックス <7936> などのその他製品株も高い。第一三共 <4568> 、小野薬 <4528> などの医薬品株や、7&iHD <3382> 、イオン <8267> などの小売株も買われた。テルモ <4543> 、島津製 <7701> などの精密株も引き締まった。
個別では、乾汽船 <9308> 、ナルミヤ <9275> 、UTグループ <2146> 、デンソー <6902> 、菱製鋼 <5632> などの下げが目立った。半面、オンリー <3376> (監理)がストップ高カイ気配となり、レオパレス <8848> 、ノーリツ鋼 <7744> 、東都水 <8038> 、ファイバーG <9450> などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、23業種が下落した。
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