【NQNニューヨーク=川内資子】16日のニューヨーク外国為替市場で円相場は続伸し、前日比20銭円高・ドル安の1ドル=103円40~50銭で取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)による金融緩和の長期化観測から、円買い・ドル売りがやや優勢となった。
FRBは米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の据え置きを決めた。声明では量的緩和について「雇用の最大化と物価の安定という委員会の目標に向け、かなりの進展があるまで」との文言を加え、量的緩和の長期化を示唆した。ただ、市場の一部で予想された追加緩和がなく、発表直後は長期金利が小幅ながら上昇し、日米の金利差拡大の見方から円売り・ドル買いに振れる場面があった。
流れが変わったのは、会合後のパウエルFRB議長の記者会見が始まってから。米景気の回復が鈍れば資産購入を増額に動く可能性があるとの認識を示した。発言を受け、次第に円買い・ドル売りが優勢となった。
朝方発表の11月の米小売売上高は前月比1.1%減と市場予想(0.3%減)以上に減った。例年、米個人消費が盛り上がる年末商戦時の消費減速が警戒された。ただ、午後にFOMCの結果発表を控え、相場の反応は目立たなかった。
円の高値は103円31銭、安値は103円91銭だった。
円は対ユーロで反落し、前日比10銭円安・ユーロ高の1ユーロ=126円05~15銭で取引を終えた。対ドルでユーロが上昇し、円売り・ユーロ買いにつながった。
ユーロはドルに対して3日続伸し、前日比0.0050ドル高の1ユーロ=1.2195~2205ドルだった。16日発表の12月のユーロ圏の購買担当者景気指数(PMI)の製造業とサービス業を合わせた総合値が上昇し、ユーロ買い・ドル売りが優勢となった。FOMCの結果発表後にドルが買われる場面があったが、次第に金融緩和の長期化観測が広がるとユーロ買いが盛り返した。
ユーロの高値は1.2207ドル、安値は1.2125ドルだった。
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