11日の東京株式市場で日経平均株価は続落か。米国で失業保険の申請件数が再び増加し、米景気の先行きへの警戒から売りが優勢となるだろう。一方、株式非公開化を巡る思惑でソフトバンクグループ(SBG、9984)への買いが続いている。指数寄与度が高いため、引き続き買いが入れば、日経平均の下げを和らげるだろう。日経平均は前日終値に比べ100円程度安い2万6600円台が下値のメドになりそうだ。
10日の米ダウ工業株30種平均は続落し、69ドル安の2万9999ドルと節目の3万ドルを割り込んだ。10日発表の週間の新規失業保険申請件数が85.3万件と、市場予想(73万件)を上回り、2カ月半ぶりの高水準になった。米雇用情勢の悪化に加え、追加経済対策を巡る与野党協議の難航が重荷となり、景気敏感株を中心に売りが出た。
米市場での流れを受け、東京市場でも売りが先行しそうだ。きょうは株価指数オプションと日経平均先物12月物の特別清算指数(SQ)算出日で、取引開始直後は値動きが荒くなる可能性がある。
注目はSBGだ。9日の株式非公開化を巡る報道をきっかけに買いを集めている。10日のSBGの売買代金は5574億円に膨らみ、東証1部全体の2割を占めた。9、10日の2営業日で日経平均は289円上げたが、このうち260円程度がSBGの上昇分だ。きょうもSBGの値動きが日経平均を左右しそうだ。
SBGのファンドが出資するドアダッシュ(@DASH/U)は上場2日目となる10日、2%近く下げた。
欧州中央銀行(ECB)は10日開いた政策理事会で、半年ぶりとなる追加金融緩和を決めた。コロナ危機に対応する資産購入の特別枠(PEPP)を増額し、超低利で資金を貸し出す制度(TLTRO)も期限を22年6月まで延長する。コロナ禍で緩和的な金融環境が続いている間は、日本株も下げにくいとの指摘が多い。
米国では、11月の卸売物価指数(PPI)、12月の米消費者態度指数(速報値、ミシガン大学調べ)が発表される。
〔日経QUICKニュース(NQN) 矢内純一〕
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