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臨床試験で94.1%の有効性を示したModernaの新型コロナウイルスワクチンが当局へ緊急使用許可を申請 - GIGAZINE


新型コロナウイルスワクチンの「mRNA-1273」を開発するバイオテクノロジー企業のModernaが、およそ3万人の被験者を対象とした治験の最終結果を発表しました。それによると、ワクチンの有効性は94.1%で、重症化に対する有効性は100%だったとのこと。これを受け、Modernaはアメリカ食品医薬品局(FDA)に対して緊急使用許可を申請しました。

Moderna Announces Primary Efficacy Analysis in Phase 3 COVE Study for Its COVID-19 Vaccine Candidate and Filing Today with U.S. FDA for Emergency Use Authorization | Moderna, Inc.
https://investors.modernatx.com/news-releases/news-release-details/moderna-announces-primary-efficacy-analysis-phase-3-cove-study

‘Absolutely remarkable’: No one who got Moderna’s vaccine in trial developed severe COVID-19 | Science | AAAS
https://www.sciencemag.org/news/2020/11/absolutely-remarkable-no-one-who-got-modernas-vaccine-trial-developed-severe-covid-19

mRNA-1273はウイルス本体を無毒化あるいは弱毒化して精製する従来のワクチンとは異なり、mRNAを利用して免疫を獲得するという「mRNAワクチン」で、従来よりも迅速な開発、製造プロセスの簡素化、より高い製造コストパフォーマンスが特徴です。

実際に、mRNA-1273は新型コロナウイルスのゲノム配列を取得してからわずか2カ月の2020年3月16日に、新型コロナウイルスワクチンとして世界で初めてヒト臨床試験が行われました。

新型コロナウイルスワクチンの世界初のヒト臨床試験がスタート - GIGAZINE


ModernaのmRNA-1273は新型コロナウイルスワクチンの開発プロジェクトを推進する「Operation Warp Speedプログラム」の一環で開発されており、2020年11月中旬には臨床試験の最終段階である第III相(フェーズ3)の中間報告を行っており、94.5%の有効性が確認できたと発表していました。

開発中の新型コロナワクチンが治験で「94.5%の予防効果」を達成したとModernaが発表 - GIGAZINE


最終報告によれば、mRNA-1273はすべての異なるグループ、民族、性別で同じ程度に機能したとのこと。Modernaのステファン・バンセルCEOは「mRNA-1273には軽度および重度の症状に対する高い有効性があり、新型コロナウイルス感染症によるリスクが最も高い人にワクチンを投与した場合に効果が最大になります。つまり、医療従事者、高齢者、糖尿病患者、肥満、心臓病を抱える人へ優先的に接種すべきです」と述べています。


Modernaは年末までにアメリカ政府に2000万回分のワクチンを提供したいと考えており、アメリカと事前購入契約を結んだ他国の分も考慮すると、5000万回分の提供を予定しているとしました。

バンセルCEOによれば、ワクチン接種にかかる費用は先進国では1回当たり32ドル(約3300円)~37ドル(約3800円)だとのこと。ただし、Modernaはワクチンの平等性を訴える非営利団体「COVID-19 Vaccines Global Access Facility」と提携しており、低所得国ではもっと安い価格設定になる可能性もあるそうです。

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