東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長が女性を蔑視したと受け取られるような発言をした件は、さまざまな波紋を呼んだ。現役のアスリートたちも声をあげた。
2012年ロンドン五輪競泳女子200メートル平泳ぎ銀メダリストの鈴木聡美(ミキハウス)は4日のレース後、「自分の心にも影響が大きく出ると思いますので、あまり多くは語れない。一言で言うのでしたら、かなり残念なのかなと思いますし、怒りも正直ありました」と話した。
サッカーなでしこリーグ1部の世田谷でプレーする下山田志帆は3日夜、「久々に怒っています。日本のスポーツ界は、性の多様性を発信するフェーズにまでいけていないということを如実に表していますね」とSNSに投稿。さらに、森会長の会見後の4日午後の書き込みで、「一度外に出てしまった言動を撤回することは限りなく無意味。むしろ、偏見を認めた上で対策を考えなければ同じことが起こる」と指摘。「スポーツの現場でもジェンダーバイアスに囚(とら)われた言動をよく見るけれど、そのフローをトップが示せば、現場レベルでも何か変わることがあるのではないか」と投げかけた。(照屋健、伊木緑)
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