新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の全面解除後、初の週末となった27日は各地の桜の名所で人出が増加したことが28日、スマートフォンの位置情報を基にしたデータの分析で分かった。東京都内では桜が開花した14日の1・8倍超まで急増した地点もあり、警戒の緩みがうかがえる。昨年3月は、「緩んだ」と指摘された3連休から感染者が増え、1回目の緊急事態宣言につながっており、感染再拡大(リバウンド)が懸念される。(玉崎栄次)
システム会社「アグープ」のデータを基に、都内で桜が開花した3月14日の人出を「100%」として主な花見の名所で今年と昨年の休日午後3時台の平均人出の変動率を算出した。
東京都台東区の上野公園の人出は、今月20日は約4割増。21日は悪天候で2割減に抑えられたが、好天に恵まれた27日は14日の1・7倍超に拡大した。これは感染リスクの意識低下が指摘された昨年3月の3連休中日と同程度の水準だ。
昨年は、3連休後の27日に都が上野公園などで一部の通路の通行止めを発表。28日は天候も悪く、人出は大きく減った。しかし、その後も感染者の増加に歯止めをかけられず、4月7日には政府の緊急事態宣言が発令された。
一方、目黒川桜並木(東京都目黒区)では今月14日以降、週末の人出は天候に大きく左右されずに2万人前後で推移していた。27日には足を止めて密集状態になって観賞する様子が目立った。アグープのデータでも、人出は14日の1・8倍超となる3万3千人を超えており、昨年の3連休の人出を大きく上回る水準に急増した。首都圏では、神奈川県鎌倉市の鶴岡八幡宮でも14日から6割以上増えている。
都内では、首都圏に出されていた2度目の緊急事態宣言が21日で解除されて以降、今月中旬から感染者数が微増傾向で推移している。27日には今月最多の430人に上り、リバウンドが懸念される状況となっている。一方、宣言が首都圏より先に解除された関西圏でも、リバウンドを示す傾向が鮮明となっており、今回のデータからも人出の増加が読み取れた。
大阪府で桜が開花したのは19日。万博記念公園(吹田市)では20、21日は悪天候だったこともあり、それぞれ14日の4~5割ほど減少していたが、27日は5割近く増加した。京都・嵐山でも、1・7倍近くに増えていた。
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