ANAホールディングスは10月27日、事業構造改革の一環として、28機を早期退役させると発表した。当初計画していた7機を合わせた、35機が年度内に退役することになる。
全日本空輸(ANA)は当初、16機を新規導入、7機を退役することで、機材数を9機増やす計画だったものの、13機を新規導入、35機を退役させることで、31機減らす。エアバスA380型機とボーイング777型機の各1機の受領を延期する。ピーチ・アビエーションも当初は2機増やす予定だったものの、現状を維持する。2020年度末時点の保有機材数で、ANAは243機、ピーチは33機となる見通し。
追加退役する28機の内訳は、ボーイング777-300ER型機が13機、ボーイング777-300型機が2機、ボーイング777-200ER/200型機が7機、ボーイング767-300ER/300型機が5機、ボーイング737-700型機が1機。これにより、大型機は60機から36機に4割減ることになり、連動する整備コストを削減する。
当初は、羽田空港の国際線発着枠の増加に伴い、今夏スケジュールにイスタンブールやストックホルム、ミラノ、モスクワなどへの路線展開を見込んでいた。国際航空運送協会(IATA)は、世界の航空需要が新型コロナウイルスの感染拡大前の水準に戻るのは2024年と予測している。
同日発表した通期業績予想では、5,100億円規模の最終赤字を見込んでいる。
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