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日本生命:国内債券など1兆円積み増し、半分は日本国債-下期計画 - ブルームバーグ

日本生命保険は2020年度下期運用計画で、国内債券などの残高を約1兆円積み増す。為替リスクを回避せずにオープンで投資している外国債券の残高を約3000億円圧縮し、新規資金7000億ー8000億円と合わせた資金を振り向ける計画だ。

  岡本慎一執行役員財務企画部長が26日、「ALM運用の基本として長い資産と負債を一致させていく。低金利が進む中、単純に国債を買うだけではなく工夫して長期化を進める」と話した。1兆円のうち半分は通貨スワップを使って円金利化した外国社債や円建て社債で利回りを確保し、残り半分は超長期の日本国債を中心に積み増す。

  一方で、2025年度から導入される資本規制について「資産運用リスクの見方が厳しくなるため、リスクリターンの効率を上げないといけない」と説明。国内資産から海外クレジットや伝統的資産と相関が低くリスク・リターン効率の改善が見込めるオルタナティブ資産への分散を進めていくという。

  ヘッジ付き外債の残高は横ばいを見込む。海外金利の緩やかな上昇を予想する中、外国国債を売却しスプレッド収益を獲得できる外国社債へ入れ替える。オープン外債残高は為替相場の不透明感が続くとみられるため削減する。

  内外株式全体の残高は横ばいを計画している。国内株式について岡本氏は「リスクが高い割には全体のリターンは厳しいとの見方もあり、積極的に積み増しできる資産ではない」と話し、残高は微減。オルタナティブ資産を含む外国株式の残高は増額を見込む。

  ESG(環境、社会、企業統治)投融資では7月より新たに、経済的リターンの獲得と同時に環境・社会へのポジティブなインパクトを創出しその成果を計測するインパクト投資を開始、今後も拡大させる。21年4月からソブリンも含めた全資産の投融資プロセスでESGの要素を考慮する。貸し付け、不動産の残高とも横ばいを計画している

  2020年度末のマーケット環境見通しは以下の通り(20年度末レンジ)。

  • 国内金利(10年国債):▲0.20%~0.20%(0.00%)
  • 米国金利(10年国債):0.30%~1.70%(1.00%)
  • 日経平均株価:1万7000円~2万5000円(2万1000円)
  • 為替水準:1ドル=100円~120円(110円)、1ユーロ=110円~130円(120円)

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