【NQNニューヨーク=戸部実華】1日のニューヨーク外国為替市場で円相場は4日続落し、前週末比25銭円安・ドル高の1ドル=104円90銭~105円00銭で取引を終えた。一時は105円03銭と11月中旬以来2カ月半ぶりの円安・ドル高水準を付けた。個人投資家による投機的な売買による市場混乱が警戒された。流動性が高く、リスク回避の際に買われやすいドルがユーロなど主要通貨に対して上昇し、対円のドル買いに波及した。
1日の米株式市場で主要3株価指数はそろって反発した。個人の投機的な売買が弱まり、損失が膨らんでいたヘッジファンドの持ち高調整が一巡したとの見方も広がった。ただ、市場心理を測る米株の変動性指数(VIX)は30台と高止まりしており、外国為替市場では「不透明感が強くドルが買われやすい地合いが続いた」(ジェフリーズのブラッド・ベクテル氏)との指摘があった。
ただ、円も低リスク通貨の側面を持ち、下値は堅かった。節目の105円ちょうど付近では円買い・ドル売りが強まりやすかったとの見方もあり、105円を小幅に上回った後は円はやや下げ渋った。
円の高値は104円89銭だった。
円は対ユーロで横ばいを挟んで5営業日ぶりに反発し、前週末比55銭円高・ユーロ安の1ユーロ=126円50~60銭で取引を終えた。
ユーロは対ドルで3営業日ぶりに反落し、前週末比0.0080ドルユーロ安・ドル高の1ユーロ=1.2055~65ドルで取引を終えた。1日に発表された12月のドイツの小売売上高が市場予想以上に減少したことも、ユーロ相場の重荷となった。
ユーロの安値は1.2056ドル、高値は1.2099ドルだった。
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